2024年の洋楽ヒット曲TOP10を振り返り【曲紹介付き】


Teddy Swims(本名:Jaten Collin Dimsdale、1992年9月25日生)
Teddy Swimsは、アメリカ合衆国ジョージア州出身のシンガーソングライターです。当初はアトランタを中心に活動するバンドWildHeartやErisに参加していましたが、その後ソロ活動を始め、最初のヒット曲となったのが本曲「Lose Control」です。
「Lose Control」は、Teddy Swimsのデビューアルバム「I've Tried Everything But Therapy (Part 1)」からの第2弾シングルで、彼にとって初のメジャーヒット曲です。2024年現在、アメリカ、ヨーロッパを中心に世界10ヶ国以上でナンバーワンを獲得しています。本曲の内容について、彼は「恋愛は時として中毒のようなものだ。自分を見失って制御できなくなり、すべてが崩れ始めると、その人と一緒にいることでしか抜け出せないと考え、何度も何度も同じ感情に囚われてしまう」と説明しています。

Shaboozey(本名:Collins Obinna Chibueze、1995年5月9日生)
Shaboozeyは、アメリカ合衆国バージニア州出身のカントリーシンガーです。ステージネームは、イボ語で「神は王なり」を意味する彼の姓の誤読に由来しています。代表曲は、初のメジャーヒットとなった本曲「A Bar Song (Tipsy)」、Beyonceのアルバム「Cowboy Carter」の収録曲でコラボした「Spaghettii」など。
「A Bar Song (Tipsy)」は、Shaboozeyの3作目のアルバム「Where I've Been, Isn't Where I'm Going」からの第4弾シングルで、彼にとって初めてのメジャーヒットかつナンバーワン曲です。カントリーチャートでもBeyonceの「Texas Hold 'Em」に続いてナンバーワンを獲得し、史上初めて、黒人シンガーが2人続けてカントリーチャートでナンバーワンとなる歴史的快挙を達成しました。曲は、J-Kwonの2004年のデビューシングル「Tipsy」を引用しており、詞は、激務で蓄積したフラストレーションをバーで酒を飲み発散する様子を描いています。

Benson Boone(本名:Benson James Boone、2002年6月25日生)
Benson Booneは、アメリカ合衆国ワシントン州生まれのシンガーソングライターです。代表曲は、2021年にリリースし、ノルウェーでナンバーワンを獲得した「Ghost Town」、2022年のヒット曲「In The Stars」など。
「Beautiful Things」は、Benson Booneのデビューアルバム「Fireworks & Rollerblades」からの第1弾シングルで、彼にとって初めてのトップ10ヒットです。彼はロサンゼルスに引っ越して間もない2023年9月、2つの曲を書いており、共作者の提案でその2曲を1つにまとめたのが本曲です。本曲は「人生の意味」をテーマにしたバラードで、"人生への感謝" と "幸福の不安定さ" について歌っています。前曲の「In The Stars」で見せた "柔軟さ" とは対照的に、本曲には "力強さ” が加わり、彼の様々なキャラクターがボーカルの変化とともに表現されています。
Post Malone(本名:Austin Richard Post、1995年7月4日生)
Morgan Wallen(本名:Morgan Cole Wallen、1993年5月13日生)
Post Maloneはアメリカ合衆国ニューヨーク州出身のラッパー兼シンガー、Morgan Wallenはアメリカ合衆国テネシー州出身のカントリーシンガーで、本曲「I Had Some Help」にて初めて実現したコラボです。
「I Had Some Help」は、Post Maloneの6作目のアルバム「F-1 Trillion」からの第1弾シングルで、Morgan Wallenとの初デュエット曲です。初登場でナンバーワンを獲得し、Post Maloneにとって6曲目、Morgan Wallenにとって2曲目のナンバーワン曲となりました。二人は、2024年4月に開催されたカントリーミュージックの音楽祭「ステージコーチ・フェスティバル」において、本曲を初披露していました。同年公開のソニーズ・スパイダーマン・ユニバースの映画「ヴェノム:ザ・ラストダンス」でも、本曲が使用されています。
Jack Harlow(本名:Jackman Thomas Harlow、1998年3月13日生)
Jack Harlowは、アメリカ合衆国ケンタッキー州出身のラッパーです。代表曲は、初の大ヒット曲となった「Whats Poppin」、Lil Nas Xとのコラボでナンバーワンに輝いた「Industry Baby」など。
「Lovin On Me」は、2023年末にリリースしたJack Harlowのシングルで、2024年現在、アルバム収録は未定です。ソロとしては「First Class」以来のナンバーワン、コラボも含めるとJung Kookとの「3D」以来のトップ10ヒットを記録しました。Cadillac Dalenoの1995年のR&B曲「Whatever (Bass Solique)」をサンプリングしており、そのコーラス部分(サビの部分)を再利用しています。本曲リリースの際には、"我がキャリアの新時代の始まり" と宣言しており、ミュージックビデオでは、ニューバランスのジョガーパンツを着用する彼の姿が見られます。
Kendrick Lamar(本名:Kendrick Lamar Duckworth、1987年6月17日生)
Kendrick Lamarは、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身のラッパーです。代表曲は、2017年の年間4位を記録した「Humble」、SZAとの「All The Stars」、The Weekndとの「Pray For Me」など。
「Not Like Us」は、Kendrick LamarとDrakeのディスり合い(通称:ビーフ)の一環として、Kendrick LamarがDrakeに宛てて書いた楽曲です。元々、Drakeの「Family Matters」のお返しに「Meet The Grahams」をリリースして反応していましたが、さらにそのリリースから24時間を待たずしてサプライズリリースしたのが本曲です。詞は「Meet The Grahams」のテーマを引き継ぎ、Drakeが性的な不正行為を行っているという疑惑を増長させるとともに、アトランタの音楽とカルチャー・シーンを悪用していることを非難しています。
Sabrina Carpenter(本名:Sabrina Annlynn Carpenter、1999年5月11日生)
Sabrina Carpenterは、アメリカ合衆国ペンシルベニア州出身で、子役時代から活躍する女優兼シンガーです。女優としてはディズニーチャンネルのドラマ「ガール・ミーツ・ワールド(Girl Meets World)」「ベビーシッター・アドベンチャー(Adventures in Babysitting)」などが有名で、シンガーとしての代表曲は、2023年の「Feather」、2024年の「Espresso」など。
「Espresso」は、Sabrina Carpenterの6作目のアルバム「Short n' Sweet」からの第1弾シングルで、彼女にとって初めてのトップ10ヒットです。彼女は、2024年4月に開催された「コーチェラ・フェスティバル」の直前に本曲のリリースを発表。その際、「コーチェラの前にちょっとした曲をリリースしたかっただけ」と話し、実際にフェスティバルで本曲を披露しています。歌詞には、Nintendo Switchのコントローラーを操作する動きにたとえた「Move it up, down, left, right, oh, Switch it up like Nintendo」というフレーズが登場します。
Tommy Richman(本名:Tommy Richman、2000年生)
Tommy Richmanは、アメリカ合衆国バージニア州出身のシンガーソングライターです。ジャンルにとらわれない「特徴的なプロダクション・スタイル」で注目を集め、Brent Faiyazのレーベルと契約。本曲「Million Dollar Baby」が初のメジャーヒットです。
「Million Dollar Baby」は、Tommy Richmanにとって初のメジャーヒットながら、いきなり初登場2位を記録した大ヒット曲です。2024年4月に、TikTokで本曲のスニペットを公開したところ大好評で、その直後に本曲を正式リリースしました。彼の音楽は "ジャンルにとらわれない音楽" として注目を集めており、これに目をつけたBrent Faiyazが自身のレーベルISO Supremacyに誘い契約締結。本曲もオルタナティヴ・ロック、ファンク、トラップ、R&Bの要素が融合したような楽曲に仕上がっています。
Zach Bryan(本名:Zachary Lane Bryan、1996年4月2日生)
Kacey Musgraves(本名:Kacey Lee Musgraves、1988年8月21日生)
Zach Bryanはアメリカ合衆国オクラホマ州出身のカントリーシンガー、Kacey Musgravesはアメリカ合衆国テキサス州出身のカントリーシンガーで、本曲「I Remember Everything」で初のコラボが実現しました。
「I Remember Everything」は、Zach Bryanの4作目のアルバム「Zach Bryan」からの第1弾シングルで、Zach Bryan、Kacey Musgraves双方にとって初のナンバーワン獲得曲です。同時に、アルバムも初登場でナンバーワンを獲得しました。2020年に亡くなったJohn Prineに同名のバラード曲があり、混乱を避けるためにタイトルの変更を検討しましたが、結局しっくりくるものがなく、変更しなかったといいます。第66回グラミー賞では、本曲で「最優秀カントリーデュオ/グループパフォーマンス賞」を受賞しました。
Hozier(本名:Andrew John Hozier-Byrne、1990年3月17日生)
Hozierは、アイルランド出身のフォーク・ソウル・ブルースシンガーです。代表曲は、2013年のデビュー曲ながら、アメリカ、イギリスで最高位2位を記録するなど、世界各国で大ヒットした「Take Me To The Church」。
「Too Sweet」は、Hozierの5作目のEP盤「Unheard」からサプライズリリースした第1弾シングルです。2013年のデビュー曲「Take Me To The Church」以来の上位ランク入りを果たし、彼自身初めてのナンバーワンを達成しました。EP盤「Unheard」は、3枚目のアルバム「Unreal Unearth」用にレコーディングした未公開の楽曲4曲を収録した作品で、そのうちの一つがシングル化した本曲です。本曲を最初に予告したのはTikTokの動画で、骸骨のスケッチとともに楽曲の一部を公開していました。







